第十五回 「雪の断章」 佐々木 丸美 著 (創元推理文庫)
今回の参加者:私、お姉ちゃん、シュガさん
姉「同じ作者でミステリーだと思ったらドラマだった読後感と、ドラマだと思ったらミステリーだった読後感どっちがいい?」
私「どっちでも~」サンタロウデモラエタミスドノフレンチクルーラーパクー
姉「……どっちがいいか聞いてるんだけど(^-^)」
私「ミステリーだと思ったらドラマの方が読みたいです!」
そんなお姉ちゃんの問いかけ(という名のパワーハラスメント)から今回の課題図書が決まりました。
お姉ちゃんが課題図書にあげたのが佐々木丸美さんの「雪の断章」。(ちなみにドラマだと思ったらミステリーの方も佐々木丸美さんの「崖の館」らしいです)
パワハラまがいのおススメで読まされた本ですが、これが本当に面白い!
下校中の電車で読みはじめて、家に帰って、やらなくてはいけないことがあったのですが、続きが気になってあと十分……と読み始めたら止まらない……。
「読み終わってしまった……」
時計を見ると午前四時をさしていてプチパニック状態でした(*^-^*)
この面白さを共有したい!
ウキウキ気分で読書会に向かった私を待っていたのは
シュガさん「今回の物語は腹が立ちましたね! 全然おもしろくない!」
この人と分かりあえる日はいつ来るのでしょうか……。
※最後の方ネタバレがあります。徹夜本と呼ばれるほどのミステリーらしいので、読む予定がある人はぜひ読んでから見てください。
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第十四回 「地底旅行」 ジュール・ヴェルヌ作 朝比奈弘治訳 (岩波文庫)
今回の参加者:私、お姉ちゃん、シュガさん
ある日、シュガさんは言いました。
シュガさん「冒険がしたい」
私・姉「!?」
シュガさんはたまに冒険がしたくなります。今回の行き先は地底だと言うことで、ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」に決まりました。
だいぶ前にもシュガさん先導で冒険をしました。その時は白い鯨を倒しにいきました。私は鯨に出会うまでの長い長い道のりに、もう冒険小説はこりごりだったのですが、シュガさんだけはキラキラした目で「冒険サイコー!」と言っていたのを覚えています。
冒険小説の魅力をシュガさんは情報量だと言います。冒険小説を描く作者の造詣の深さが冒険のリアリティを呼び起こすのだそうです。
(※ネタバレがあるので注意してください)
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第十三回 「差別語からはいる言語学入門」 田中克彦 著 (ちくま学芸文庫)
今回の参加者:私、お姉ちゃん、シュガさん
普段しゃべっていて、あんまり言葉について考えることってありません。
例えばいま使った「普段」という言葉。実はもともと漢字では「不断」と書いていて「いつまでも続く意味」が転じて「いつもの状態があること」になったそうです。
「不断」という漢字は知っていましたが、実は「普段」が当て字だったというのです。
開幕に適当にぶちこんだ言葉にこんな深い意味があるなんて。私に与えた衝撃は計り知れません。
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第十二回 「丘の屋敷」 シャーリイ・ジャクスン 著 渡辺 庸子 訳 (創元推理文庫)
今回の参加者 私、お姉ちゃん、シュガさん
私はいわゆるホラー物がダメです。
なにがいやなのでしょうか、と自分自身に問いなおしてみました。
・暗さを巧みに利用した奇襲攻撃。
・不気味な無生物が動くこと。夢の国の着ぐるみなんかも怖い。
・死の恐怖。痛さ。グロさ。 etc...
とにかくホラーはいやなのです。なぜ自分からそんな恐怖に飛び込んでいくのか。ホラーがなくても幸せに生きていくことができるじゃないですか。
姉「うん。今回の課題図書はホラーものにしよう」
私「話聞いてました?」
姉「小説だからまた感じ方ちがうっしょ」
っしょ。じゃないでっしょ。なんですかその軽い感じ。
そんなわけで課題図書は「丘の屋敷」になったわけです。
戦々恐々と怯えながら読んだのですが……
うーん。あまり怖くない……ような……?
なんて読書会で漏らすと
シュガさん「想像力があまりないのでは?」
姉「常に作品の根底に流れる不気味な空気が分からんのかね?」
な、なにをー!(怒)
※物語のネタバレがあるので注意してください。
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第十一回 「地図と領土」 ミシェル・ウェルベック 著 野崎 歓 訳 (ちくま文庫)
今回の参加者:私、お姉ちゃん、シュガさん
「ハヤカワ文庫の本裏のあらすじが壮大なネタバレになっていた!(怒)」
なんて話を良く聞きます。
その洗礼を初めて受けたような気がしています。もしこれから読む人は「帯」も「あらすじ」も見ずに読むことをお勧めしたいと思います。
これより以下、私の体験に基づき「地図と領土」のネタバレが入るので、読もうと思っている方は気を付けて下さい。
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映画鑑賞 「夜明け告げるルーのうた」(※ネタバレあり)
友人と一緒に「夜明け告げるルーのうた」を見てきました。
映画館で映画を見るときって、あんまり泣きたくないんですよね。大勢の中で鼻をすすったりすると恥ずかしくて、かといって鼻水垂れ流しにすると気になるし・・・。
だからねむようこさんのポップで素敵な絵と、楽しそうなアニメーションの動きと音楽で評判だった「夜明け告げるルーのうた」を軽い気持ちで見に行きました。
結果
大号泣
(以下、大号泣したものによるネタバレ感想)
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第十回 「ラピスラズリ」 山尾悠子 著 (ちくま文庫)
今回の参加者:私、お姉ちゃん、シュガさん
世の中には分からないものがあります。
数年前、数少ない友人から薦められた山尾悠子さんの「ラピスラズリ」。
難しくて、小説の世界にまったく入れずわけが分からない、と友人に言った時の苦笑いが今でも忘れられません。
しかし私の人生体験や読書会の日々。それらが糧になって今なら読める気がするのです!
そしてその友人と今なら笑いあえると思う!
時は来た!それだけです!
・・・
うおおお。やっぱ全然分からない!
満身創痍で読書会に向かった私を待っていたのは楽しそうな二人でした。
姉「ラピスラズリ面白かったね。課題図書にしてくれてありがとう」
シュガさん「いやー面白かったね。よかったよかった」
この人たちと分かりあえる日がくるのでしょうか。
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